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前景に使用できるという目新しい「エラチネ オリエンタリス」と、偶然入手した謎草についてのレポートです。このレポートは現在進行形で、その都度、追加更新、訂正・修正をしていきます。私ひとりではどうしても得られる情報が限られてしまいまいます。もし、ここに掲載以外の情報をお持ちの方がいらっしゃいましたら、ぜひ、ご連絡ください(ao★grassyaqua.com ★を@にしてください)。ご協力、お願いいたします。
■「エラチネ オリエンタリス」入手(2009年1月)
「エラチネ オリエンタリス(Elatine orientalis)」を直訳すると「東洋ミゾハコベ」ということですか。透明感のある深緑系で、いかにも沈水植物のような容姿。しかし完全に沈水植物かは不明。エラチネ(ミゾハコベ)とありますが、本当にミゾハコベなのかも不明。オリエンタリス(東洋)とありますが、正確な原産も不明。とにかく不明だらけの水草で、ネットで調べてみると、本種はどうやら台湾からやってきたようで、台湾では日本産として出回っているらしい。でも、すくなくても私はこんな日本水草はしりませぬ(単に私が無知なだけ?)。
写真の株は少し小さく育ってしまったものですが、葉は3〜4輪生、葉長5〜7mm程度の細長い形状。節から枝別れしながら成長し、横に広がるようにコロニーを形成して増えていきます。強光下でCO2添加が望ましいようで、成長スピードは緩やかです。ただ、大群落までに至ってないので、群落が広がるにしたがって成長は早くなるかもしれません。育成温度は、26度前後が適正なようで、夏場の高温には弱いらしく、溶けるように枯れるといいます。このへんも、今後、夏を向えるまで維持できたら追記できると思います。
■そして謎草、入手(2009年3月)
緩やかに成長するエラチネ オリエンタリスを見守る中、いままで見たこともない小型の前景向きの水草を入手。完全に水中で育成、増殖させたものです。ゆずっていただいた方にうかがった本種の由来は次の通り。 2008年のはじめ頃に育成していた南米ミズハコベの絨毯の中から本種が2・3本顔を出しているのに気がつき、この種だけを間引いて増殖させたということ。ちなみに、本種を発見した水槽には、日本で採集したウロコゴケ等も導入していたそう。 このため、本種が南米ミズハコベに交じっていたものなのか、または採集ゴケに交じっていたものかは判断できないということでした。また、育成環境もうかがっています。
この環境下では成長は緩やかだということです。
では本種をよく観察してみます。葉の形状が楕円で小さいものの、対生で透明感のある深緑系、枝別れしながら増殖する面、節から出る根の付き方、横に広がりながらコロニーをつくる増殖スタイル、そうした草体が類似している印象と独特な質感からエラチネ オリエンタリスとよく似ていると思いました。このことからGRASSY AQUAではこの謎草を「エラチネcf.」と呼ぶことにします。ちなみにcf.はラテン語「confer(compare)」の略で、同属かどうかもハッキリしていない場合や調査中であることを表します。
エラチネ オリエンタリスとの決定的な相違点は、葉の形状と草体サイズ。入手時、生育したコロニーのままの固まりだったため、植栽前にばらしましたが、葉は根元から全体的に整っていて、奇形葉はみられませんでした。これからCO2添加の環境下での育成になりますが、葉がこのまま保たれるか、はたまた変化するのかがまず一番の注目どころでしょう。
■途中経過(2009年6月7日) 3月に同じ環境でスタートして約2カ月後です。みたところ生育スピードは同じくらいで、倍以上は増えたかんじです。どちらも匍匐しながらコロニーを広げています。肉眼では色合いの差はそんなに気にならないのですが、写真に撮るとわかりやすいですね。オリエンタリスは濃緑でエラチネcf.は少し明るめ。
夏は水上に挑戦してみようかな。
■エラチネcf.の水上葉(2009年10月25日)
エラチネcf.は容易に水上化できます。ドリマリアやラージパールグラス似でひとまわり小さくした感じできれいです。逆に水上化することを知っていたエラチネオリエンタリスの水上化は3回も失敗してめげてます。でもまた挑戦しなければ。
■途中経過(2009年12月13日)
エラチネオリエンタリスはよく増えます。匍匐さえしませんが放射状にボリュームが増すので十分、前景として使用できます。増えた枝をトリミングして差し戻せば隙間もどんどん埋まります。ちなみにこの水槽の水温は25度と通常より1度低めに設定しています。
3週間前にリセットしましたが、エラチネcf.の中から突如1本だけ水上葉が生えてきました。最初はリセットの環境変化によって一時的に狂ったのかと思いましたが、どんどん大きくなってわき芽もでてきた。匍匐ぎみで根もおろしはじめた始末。突然変異?
■ほんとに謎草、エラチネcf.その後。(2010年2月8日)
どうゆうわけか、どこまでも増える。葉の形状や草体はあきらかに水上育成のものと同じですが、葉は1cmくらいと大きく、バコパオーストラリスにみえてしかたない。でもここ2年くらいは育成していない。もしかしたらなにかの草を導入時に入り込んだのかと思いはじめたのだけれど…。とにかく前面で大きく茂られても見苦しいので長いものはトリミングして隅に差し戻す。その時に根元のものを少し抜いてみました。それが下の写真。
ややっ!たしかに根元はエラチネcf.です。結果、別の水草が入り込んだわけではありませんでした。よくよく状況を考察すると、水上葉が茂る周辺のエラチネcf.も水上化してきているもよう。どうやらCO2の多く溶け込んだ排水がよくあたる場所みたいで、それが原因のようでした。
実は3週間前に試しに水中に生えた水上葉をトリミングして水上で育成していました(写真上)。すぐに新葉が展開してよく成長していますが、葉はずいぶんコンパクトになりました。そう、昨年の秋から維持している水上葉のものと比べても同定できたのです。結局、この謎草、3形体をもっていることになります。
■ついにエラチネ オリエンタリスに変化が(2010年4月25日) リセットから5カ月あまり、45cmキューブ水槽が過去になく調子をくずして藻勃発。こんなのはじめて。おそらく水面まで達した大きい流木が元凶でしょう。対策として水流を妨げる流木を撤去し、表面のソイルを吸い出して3cmくらい新しいソイルを入れました。この一連でたくさん増えていたエラチネcf./アンダーウォーターモード(沈水タイプ)が一気に調子をくずして風前の灯。わずかに残ったものを別の水槽でなんとか増殖を試みてます。これとは別に以前、エラチネcf./アンダーウォーターモード(沈水タイプ)から突如、デュアルモード(水中タイプ)が発生したその場所にエラチネ オリエンタリスを植えていたら、なんとパールグラスにそっくりなライトグリーンの葉が出てきた。これはまさしくオリエンタリスのデュアルモード(水中タイプ)。
低くしか育たなかったオリエンタリスは現在、エラチネcf./デュアルモード(水中タイプ)と同じく水面へ向かって育ちはじめ、ほんとうにパールグラスっぽい。これを使って、ことごとく失敗してきたオリエンタリスのラウンドモード(水上タイプ)に挑戦です。こんどこそ…
■エラチネ オリエンタリスの変化、その後(2010年5月16日) なんかどうみてもパールグラスなんですけど…。しかも右下にご注目。
エラチネオリエンタリスはアンダーウォーターモード(沈水タイプ)でも匍匐はしないのに、デュアルモード(水中タイプ)ではなんと匍匐しはじめましたよ、わけわかりません。
■エラチネcf. 開花(2010年6月6日) 気候がよくなってきたので、直射日光のあたらないなるべく明るい場所に1カ月ほど放置していたら開花してました。
花ちっちゃいです、2mmくらい。茎と葉の付け根に咲いてます。っていうか、この水上葉の様子といい、花のつき方や白色、雄しべの感じはどうみてもラージパールグラスの水上と類似、というよりそのものにしか見えないのですが…。
このエラチネcf.の花は4数性で白色。ちなみに「ミゾハコベ」は花は3数性でピンク色。「ミズハコベ」の花は白色ですが2数性もしくは無花被。どちらの種とも違う可能性が高くなりました。
■エラチネ オリエンタリスの水上葉(2010年6月25日) さて、アンダーウォーターモード(沈水タイプ)では何度トライしてもだめだったエラチネオリエンタリス。同じようにデュアルモード(水中タイプ)からだと難無く水上化できました。花はまだですが、この水上葉はパールグラスに瓜二つ。エラチネcf.といい、憶測ばかりが先立ってしまう…
ほら、水中ではますますパールグラスみたいに茂ってます。
肝心な本物のパールグラスやラージパールグラスの水上葉の写真をこれまでおさえてなかったので、このページ完結をめざして本物入手。長くなったので続きは『エラチネ オリエンタリスと謎草(2)』へどうぞ。
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