■Vol.013(2007年8/28更新)

通称:オーストラリア ドワーフ ヒドロコティレ(ハイドロコタイルsp、オーストラリアン ウォーター クローバー)
学名:Hydrocotyle sp.
科名:セリ科
分類:有茎草
原産:オーストラリア(クイーンズランド、プリスペン)

成長形式・増やし方:匍匐型。はいながら成長し、枝わかれする。トリミングして差し戻しても増やせる。

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光量 :中〜強
特記 :弱酸性〜中性、軟水〜中硬水、20〜28度、CO2添加

育成ポイント:ヒドロコティレ(チドメグサ)系の中では水中育成にとても向いた種で、比較的、楽に育てることができる。中光量程度でも維持はできるが縦に間延びして格好が悪くなることから、匍匐させぎみで密生させるならば高広量とCO2も通常の水草と同じ程度には添加してほしい。

 

初期入荷は不明。2005年ごろと比較的近年、出回りはじめた。通称は、ロカリティと特長的な三ッ葉の形状を複合さた「オーストラリアン ウォーター クローバー」と呼ばれることが多い。おそらく流通のインボイスなのだろう。ただ本種はセリ科のノチドメグサの仲間で、一般的にクローバーと通称されるシダ類とはまったく関係ない。しかもビオトープでよく使うギザギザの四葉のクローバー「ウォーター クローバー オーストラリアン」と語順が違うだけで非常に紛らしく思う。このことから個人的に、ロカリティと特長と学名をあわせもつ『オーストラリア ドワーフ ヒドロコティレ』という通称が最も適しているとし、あえてこちらを優先表記している。

 

特長

色は明るいライトグリーン。葉は直径1.5〜2cm程度と小さく、ハイドロコタイル・マリチマ(ミニノチドメグサ)によく似ている。葉の形状は、ハイドロコタイル・マリチマは切れ込みがいるものの丸みをおびているのに対し、本種は三つ葉のクローバーのように切り込みが深いことで安易に見分けがつく。

個人的にこれまでトロピカのハイドロコタイル・マリチマや国内産のミニノチドメグサ等の育成経験はあるが、過剰な好条件でないと長期維持は難しいという印象だ。ところが本種はアマゾン・チドメグサの小型版という感じに、通常の水草育成の環境であれば楽に育成可能である。

 

成長は他のチドメグサ系と同じく、つる状。とくに本種は強光量、CO2添加、十分な肥料ぶんと環境が整っていれば、匍匐しながら群生をして前景草としても使用できる点が面白い。例えば、山中で出くわすノチドメの群生を彷佛させるようなしっとりした雰囲気を演出できる。条件がよいと生育は早く、過密化すると上や四方へと縦横無尽に増えるため、前景としてならばトリミングや差し戻しをまめに行う必要がある。また、つる状の特性をいかしてポイント的に配置し、アクセントであしらったり他の水草の合間を這わせたりすると、意図しない偶然的な自然観をかもし出してくれることもある。さらに気泡を多くつけた様子は幻想的だ。

一時期、一風変った前景草にと流行する兆しはあったが、依然、流通量は多くなったように見受けられない。価格自体は成長が早くて育成も簡単だということからか比較的安価ではあるようだが。

生育の様子から前景用と断言するには正直、無理があるかもしれないし、レイアウトには長期維持という面で少々手こずるのは確かだ。しかし、アイディア次第で無限の表現力をもつ個性的な水草だと認識すれば、かなり貴重な存在ではなかろうか。文/h_ahli

 


 

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